無限のグラデーションが存在する発達障害児界隈には「生きづらさを抱えているけれど障害では無い」と言われてしまう種族が一定数いて、こちらはそんな兄妹を抱えたお母さんが描いたコミックエッセイです。
我が家も兄と妹の兄弟構成なので気になって読んでみたらとても面白かったのでメモ
お兄ちゃんのタケルくんはお勉強が得意(No勉強で満点取っちゃう系)・優しくて不器用で繊細で…という、ギフテッドとか言われちゃうのかな?タイプの男の子
妹ちゃんのいっちゃんは音楽(絶対音感耳コピ作曲なんでもこいですごい)・絵画・ゲーム…と超芸術肌のこれまたギフテッドと言われそうなお嬢さん、ただしかなり深刻な睡眠障害を抱えている
我が家の息子はそこまでカシコちゃんではないのですがまあまあそれなりに勉強が出来てしまうのでなんとな〜くわかるのですが、なまじ色々出来ることがあるが故に苦手な部分の「出来なさ」が際立ってしまったり、周囲に「君ならできる!」と過度に期待されたり「応援するからもっと頑張れ!」と100%の善意で言われたりして辛くなってしまう…という
浮きこぼれタイプ故の大変さが、同じくASD特性のある母親目線と可愛らしいタッチで、わりと淡々と綴られていきます。
この淡々とした感じがとても良い!好き!でお気に入りの本になりました。
途中途中で専門家が監修したコラムが入っているのも著者の誠実さを感じてすごく好きな感じ。
発達障害児のブログや漫画なんかは幼児期のものはわりと多いんだけど、本人の成長に伴って更新が途絶えてしまいがちなので(私もやめてしまった)、高校生になったお子さんのことが知れるのはとても貴重で、ありがたいことだなと思いました。